山葡萄ラードラー

一般的にラードラーといえば、ビール+レモネード、を指す。今回「山葡萄」を使用したベアレンのラードラーをピックアップしてみた。

ラードラーの歴史的な背景

約100年前にさかのぼるが、ラードラーという飲み物は、南ドイツでサイクリストを中心に人気が広まったビール&レモネード。100年前といえば、ガチガチの伝統的なビールがメインの時代に思えるが、意外と柔軟なのがドイツの文化とも言える。呼び名も、アレンジも、土地によって異なるのが面白いところだ。

※過去のブログ「ツカサのコラム【仮】ラードラーの知られざる真実」参照

ビール文化としてのラードラー

ビアスタイルとしての歴史は長い。それだけにドイツ語圏ではしっかりと認知されている。

興味深いのは「ビアスタイル」として認知されていることだ。

通常ビールメニューに記載されており、選択肢の一つになっている。

ラードラーの地域性

地域によっては、「ビール+〇〇」の〇〇がレモン以外の場合もある。

また、名前も異なる場合がある。〇〇は、飲食店が創作する場合もある。自由度が高いスタイル、といえるが、こういったものほど、「醸造所の考え方」がよく表れる。

山葡萄を使用することの意味

ラードラーの原料について、優先すべきは味わいだが、次は地域性と継続性だろう。

ベアレン醸造所が製造するにあたり、ユニークな素材を使用することはあるが、その選択には意味がある。今回においては、岩手県内の素材「山葡萄」を使用することで地域の生産者とのつながりが生まれる。また、岩手の素材をビールを通じて知ってもらえることは、地域活性にも繋がっていく。私達が岩手で製造業を営む意味が生まれていく。

ビールの選択肢の一つ

すごいビール飲みの人も、そうでない人も、南ドイツにおいては1杯目にラードラーを選択する人は多いように思う。特に日中、ランチタイムに飲んでいるのはラードラーの場合が多い。(ツカサ調べ)これは、欧米におけるビジネスの文化なのかもしれないが、彼らがビジネストークをする際にビールやアルコールを言い訳にすることは無く「あれは酒の席の話だから・・・」というフレーズは聞かない。

日本では、そいういった意味ではおおらかといえる。欧米と比較して日本人は体質的にアルコールに弱いからかもしれない。ならば、一層、ラードラーのような低アルコールの選択肢は私達にとってお酒のコミュニティを広げる一助になる。

結局は「美味しい」かどうか

色々と書いたが、結局は美味いかどうか、が大事になってくる。

では「美味い」とは何だろうか。選ばれ続け、飲まれ続け、歴史が「美味い」と評価していくと私は思う。そこに、地域性があれば、一層ベアレンが山葡萄ラードラーを造る意味があるだろう。

2023年6月2日 高橋司

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