カナダのヴィクトリア市と盛岡市との姉妹都市交流35周年記念として作られたビール。このビールについてご紹介したい。
まずは、気になる原材料の違いから
コンセプトの異なる「クラシック」となったが、大きな特徴は以下の通り
・使用麦芽は100%カナダ産
・主要ホップは、「ベアレン クラシック」と同ホップ(ドイツ産)
・スペシャルホップとして「雫石産 カスケード種、マグナム種」のフラワーホップを使用。
原材料の違い以外は、ほぼ同じ醸造工程だが、味わいがかなり異なる。
2つの味わいの差とは?実際に飲み比べてみた。
色合いはほぼ一緒。若干、クラシックのほうがオレンジがかっているようにも見受けられる。
実際に飲んでみると、クラシックのほうが、若干のバタースコッチのような甘いモルトの香り(いわゆるダイアセチル香)が感じられるが、スペシャルクラシックにはそれほど無い。
雫石産ホップのカスケード種から感じられる柑橘の香り、青草のようなニュアンスの香りがほんのり感じられ、全体のバランスとしては、「クラシックを少し軽くした、バランスの取れたラガービール」といった印象。
フラワーホップが与える印象。
今回のテイスティングから私が感じた印象だが、一番の特徴はフラワーホップから感じられる瑞々しさではないだろうか。フラワーホップは非常にかさばるので、通常使用しているペレットホップと置き換えようとすると、かなりの量(体積的に)を使用する。すると、苦味成分(ルプリンという黄色い粉)の印象が薄れ、周りの葉(厳密には苞葉<ほうよう>と呼ぶもの)の印象が強くでているように思う。
まとめ
くどくど書いたが、実際に、美味いラガービールだと思う。時間が経過しても温度変化における雑味のようなものが現れず、そのポテンシャルを強く感じられると思う。ラガービールは時間が経てば、その差が歴然としてくる。だから美味いラガービールはゆっくりと飲むことができるし、長く、たくさん飲むことができる。
限定醸造の「スペシャルクラシック」は数量が限られているので、早めに確保してぜひ味わってもらいたい。
2020年10月6日 高橋司
コメントを残す