【コラム】営業的アプローチから見るベアレン

ベアレン醸造所では、「同じことを繰り返さない」という姿勢ですすんできた。
特に営業戦略やイベントなどでは、顕著に出ていると思う。

立ち上げの段階で、苦境に立たされていた地ビールを多く見てきた。

ベアレンが創業するのは2003年。1993年の細川内閣での酒税法改正による、いわゆる「地ビール元年」から10年。この時、すでに多くの小規模醸造所は、苦戦をしていた。その中でも日本酒メーカーの一部門や、他業種企業の新規事業としてスタートした地ビールは、かなり苦戦をし、廃業を余儀なくされるところもあった。
タイミングとしては、最悪のタイミングと言えたが、一方で多くの失敗事例を見ることができたとも言える。

「失敗しない≠成功する」という考え方

創業当時から度々話題に出たことだが、「失敗事例は繰り返さない」ということは徹底していた。つまり、必ず改善をすることの癖付けをしているわけだが、だからと行ってそれが「成功」を意味することではない、ということも十分に身にしみる創業期だった。
つまり、この時期の学びは「失敗したこと以外のことにチャレンジする」ということで、
「失敗すれば別のチャレンジ」をし、「成功したら更にいい方法を検討する」ということで、結局、最終的には「同じことを繰り返さない」というところに行き着く。

「継続すること」と「同じことを繰り返さない」は相容れる。

例えば商品開発でいえば、周年記念ビールの「コローニア」がそれにあたる。
創業当時に初めて製造したビールで、当時は樽生ビールのみの発売。それから限定醸造で毎年製造することに。毎年同じ時期に限定ビールを製造してはいるものの、無濾過ヴァージョン、ラベルの毎年の変更、デザイナーとのコラボラベル、などビールの製造自体は継続しているが、アプローチの方法は毎年異なる。

頑張るか?もっと頑張るか?の2択

頑張るという言葉自体、ちょっと根性論的な部分があるが、結局のところ「やらなければ衰退」「同じことを繰り返しても衰退」ならば、「頑張るか?もっと頑張るか?」の2択というのがベアレンの根底にある。
働き方改革で、その内容は変わっているがエッセンスは変わらない。このコロナ禍において、改めて試されていると感じている。

2020年12月8日 高橋司

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