「つなぐビール、その後」の前って??という方へ、著書「つなぐビール」公式サイトをご参照ください。https://www.tsunagu.beer/
いよいよ、ベアレン初の駅ビルテナント店「ビア&ヴルスト ベアレン」が開店。
その話に入る前に、今回は年度末ということでもあるので番外編、嶌田の2020年度のベアレンベスト3をご紹介したい。
みなさん、ベアレン醸造所では年間に何種類くらいのビールを作っているかご存じだろうか。まず、クラシック、アルト、シュバルツ、ヴァイツェン、トラッドゴールドピルスナー、イノベーションレッドラガー、レモンラードラーここまでが定番で7種類。
今年度作った限定ビールは、
マイボック
百年麦酒
かぼすラードラー
山葡萄ラードラー
コローニア
かぼすラードラー
アロマティックセッションラガー
クラシックドライホッピング『ONE AND ONLY』
コビルビール
イーハトーブの海
アルトX
ラズベリーエール
パンプキンウィート
クラシック カナダスペシャル
フェストビール
頒布会(全9種)
JR盛岡駅130周年ビール
ゆずサイダー
ビター
ペリー
アップルラガー
ウルズス
ドライサイダー
チョコレートスタウト
ミルクチョコレートスタウト
国産原料100%ビール
チョコレートスタウトヴィンテージ
岩手ゆずヴィット
ベアレン×ミッケラーコラボ クールシップ ウィーンラガー
ライ麦ビール
計38種類、定番ビールと合わせると45種類。2工場あるとはいえ、かなりの数。なお、ここには菜園マイクロブルワリーのビールは入っていない。
どれも思い出し話し始めるときりがないが、私の個人的な好みのベスト3を発表したい。
○アロマティックセッションラガー
まずはこのビール。雫石工場で作る缶で初の限定ビールとなった。
実は最初は今、アメリカでは大変なブームになっているニューイングランドIPAに倣って、アルコール度数低め、香りが高くて濁っているラガービールを作ろうとした。
ラガーとしようとしたところは、ベアレンらしさを出すためである。
しかし、試作でこれがうまくいかなかった。また、濁っていると缶の場合は中が見えないので不安という意見もあり、結局はろ過してクリアなビールとなった。
しかし、苦みが少なく香りが高い、そしてラガービールらしいすっきりとしたのど越しの味わいと相まってとても良いビールができたと思う。ラガービールの新しい一面を提案できたのではないだろうか。
なお、このビールは年間の限定なので4月で製造が終了し、在庫限りの販売になる。まだ飲んでいない方は是非おためしいただきたい。
○JR盛岡駅130周年ビール
お話をいただいたのが夏ころで、秋の発売まであまり時間がなかったが、130年というキーワードを頼りに商品開発に及んだ。日本で130年前というと明治の中頃。ちょうど日本でもラガービールが主流になってきたころで、そのころのレシピなり何かデータがあればと思ったが見つからず。
結局、このころにアメリカで生まれたカリフォルニアコモンビールというスタイルに落ち着いた。このビール。スチームビールといったほうがご存知の方も多い方と思うがこの名前は登録商標なので使えない。低温発酵のラガービールを高温で発酵するビールだが、その製法の通り豊かな香りとコク、そしてすっきりとしたのど越しがバランスよくできて、素晴らしい出来になったと思う。お客さまにも好評で早期の完売となった。
○ベアレン×ミッケラーコラボ クールシップ ウィーンラガー
そして最後はやはりこのビール。昨年、ミッケラーの方が盛岡に来てコラボしたいと言われたときは信じられなかった。クラフトビール業界の人なら知らない人はいない世界的なビッグブランドであるミッケラーと当社がコラボできるなんて。しかも、当社のクラシック始めラガービールに評価をいただき、ぜひラガーを一緒に作りたいと言ってくれるなんて。
そして、工場見学をしていただいた時にクールシップを見て、ぜひこれを使ってビールを作りたいということになり、とんとん拍子に話が進んだ。
そしてできたビール、ドキドキの一口目。「うまい!」思わずうなった。これぞ私たちの作りたいビール、それをこのコラボで出せて本当にほっとしたし嬉しかった。まろやかで柔らかく、しかししっかりと底味があるので飲み飽きせず、また次の一杯が飲みたくなる。するすると入ってしまい、ついつい飲みすぎてしまう危険なビールでもあるかもしれないが。。。
こちらも大好評で間もなく完売。まだ飲んでいない方はこの歴史的なビールをぜひお試しいただきたい。
来年度はどんなビールと出会えるだろうか。やはりモノづくりはたのしい。メーカー冥利に尽きる喜びを楽しみに新年度を迎えたい。
ベアレン醸造所 専務取締役 嶌田洋一
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