北三陸の野田村にある涼海(すずみ)の丘ワイナリーの山葡萄ワインから生まれたスパークリングワイン。
なぜ野田村産の山葡萄なのか?
岩手県の北三陸の位置する野田村。広い岩手県においてとりわけ小さく見える村だが、その存在感は大きく全国有数の鮭・鱒のふか場があったり、荒海ホタテがあったりと海の幸も豊富。三陸に位置しているだけありリアス式海岸特有の「海のとなりが山」という環境のため、山の幸も豊富。とりわけ山ぶどうは生産量日本一の岩手県において、県内第1位~2位の生産量を誇る。2018年1月からベアレン醸造所は野田村と地域連携協定(地域の未来創造と産業振興に関する連携協定結)を結び、人だけではない交流を続けてきた。だからこそ、野田村の特産品の山葡萄には以前から注目していたのだ。
涼海の丘ワイナリーが用意した山葡萄ワイン
今回、涼海の丘ワイナリーはベアレン醸造所の新ブランド「Our Hour(アワーアワー)」のスパークリングのため、山葡萄ワインを特別醸造してくれた。通常の製造とは異なる、「山葡萄のつくり」からこだわってくれている。
香りにこだわった山葡萄づくり
生産地は野田村の根井・和野平地区の標高500-600mにある、垣根づくりの山葡萄畑。例年は収穫期を遅れさせることで糖度を高めて18度~25度で収穫する方法だったが、2022年は香りが良い健全な葡萄を選び平均糖度が18度の山葡萄を選別している。酸が強い果実だけに、ワインになった際の糖酸バランスが重要で、さらに微発泡になると味わいの感じ方が異なるので、ビール製造のときとは違った想像力が必要になってくる。
食卓を想像する
「うまいビールで食卓をハッピーに」というコーポレートメッセージを引き継いだ新ブランド「いわて果実の微発泡ワインシリーズ『Our Hour(アワーアワー)』」。【一緒に飲めばちょうどいい】という、飲みきりサイズが売りだが、それだけではない。
「一緒」とは、誰と飲むのか?
「私達の時間」を意味する「Our Hour」は、どう楽しむのか?
液体の先の楽しみ方は、飲み手に委ねている。三陸の海の幸からお肉料理まで、岩手の食材に幅広く寄り添う守備範囲の広いスパークリングワインに仕上がっているが、楽しみ方は自由。飲んでくれる人が、笑顔でいてくれたら、それだけで私達もハッピーになれる。
2023年8月7日 高橋司
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